熱帯感傷紀行、後書きに大笑い。
私が以前この本を読んで不満に思っていた点をすぱーっと自分で言い捨てていて。。。言い捨てながらもくどくどといいわけするあたりがめちゃくちゃ中山可穂らしいというか。。おもしろい!
読み上げて恋人と笑った。
私は貧乏旅行ってしたことがない。
高校生のころ一年間の留学とやらをしたときにも、親がしこたま金を送ってくれた。
ロンドンで一日遊んで三百ポンド(当時のレートは恐ろしかった。。)なんて豪遊をしたり、今思うと背筋が寒くなる。
ああ、あのころのお金をとっておけばー。。。意味ないわね。
だから逆にこういう貧乏旅行の話を読むと、
「人間一生に一度くらいひとりで貧乏旅行しないと立派(謎)にはなれない」
なんてバカバカしいことを思ったりして。
中山可穂のなんだかたくましいようなたよりないような筆致で描かれるこの一人旅も、悲惨というより、「なんだかおもしろそう」とばかり。彼女の書いた「天使の骨」はまさにこの旅行で身籠ったに違いないというタイトル通りの感傷に彩られていてファンとしては「にやり」とする内容。
(2002年9月・角川文庫)
nettai_kadokawa
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