私自身、愛の禁忌についてはやはり自分自身に照らして長く考えてきました。
同性同士だろうが、血が繋がっていようが、動物相手だろうが(動物側の意志を確認するすべはない、と言ったのは「恋愛的瞬間」のモリエ先生)、愛があればダイジョーブ、と考えるべきと思っています。つまりストレートにそうは考えられないのですが。。
同性愛と近親相姦、獣姦を同列に扱うことに抵抗を感じる自分もいるにはいるけれど、このへんホモフォビアとさほど差はない偏見なのかと首をひねります。どう考えてもすくなくとも近親相姦を禁忌と考える理由は私には思い当たらない。強いてあげるならば、同性愛では子供はできないけれど、近親相姦では血に問題のおこりうる子供ができる。それが禁忌を強める最大の理由でしょうか。。
上に挙げた「恋愛的瞬間」の同じ漫画家吉野朔実のマンガ「ジュリエットの卵」がとても好き。 これは双子の兄妹の近親相姦の恋と破滅が描かれた漫画。そこに救いはない。
なぜ救いがないかというと、双子は一つの卵からうまれた。つまり、ひとつの完結した世界を破って生まれたはずの存在。なのに卵の殻を破ること無く二人の世界を睦みあうことには何の出口も無い、必要ない。
物語の中では妹が殻をやぶろうと試み、兄の抵抗にあう。この抵抗はある意味妹を世界へ解放する行為であり、同時に永遠に彼等を卵の中へ閉じ込める呪術でもある。。。
物語はその後を描いていない。。。
だから好き。
yoshinosakumi
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