ヴァージニア・ウルフの日記抜粋「ある作家の日記」、週末に読み終わりました。
久しぶりに読み終えるのが惜しい本。
なんともいえない、ウルフが今も生きて私に語りかけているような錯覚さえ起こしそうな生き生きした文章。
この中には確実にウルフが生きているし、いつでもページをめくればそこで彼女が息づいている。小説を生み出すときの苦しみ、楽しさ、良い構成を思いついたときの彼女のはずむ心、猛烈な勢いで書きすすむ合間に記された殴り書き。どれも簡潔な文章で、ページから浮き立つように飛び跳ねて、するっと私の中に入ってきました。
日記なのだから感想を書くのも妙だけれど、ついつい書いてしまいます。
ことに、この書籍が出版されるにあたって夫レナードがどれほど「ヴァージニア・ウルフその人」を壊さない状態で出したいと願ったことかと。。。ピックアップされた文章にまったく編集者の意図が入り込んでいるように見えないのは、すごいことだと思います。
それでもこの書籍によってウルフ研究に少々の偏りが出てしまったのは事実らしいですが、誰が編集してもレナードがやったこの仕事以上のものはできなかったと思います。
出来るだけ事実に近い状態で見せる。彼女に近い人間であればこそ、余計に難しいこの仕事をやってのけたレナードは、誰よりもヴァージニア・ウルフという作家を理解し、敬愛した優秀な編集者であったのだと感じ入りました。
ヨルが今日から読み始めているかしらん。。
また彼女の感想も楽しみにしております。
virginia_nikki_owari
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