うしし。毎日ウルフの日記に精出してます。すばらしい。面白い。はまってます。
何が面白いって、ウルフの日記はそこにその人がいてまるで目の前でしゃべっているかのような臨場感があるのに、同時に小説に流れる時間と空間そのものがあること。日記でこれって信じられないよね。
つまり、彼女の脳みそから流れた文章は、そのまんまで小説になりうるということよ。なんの推敲もナシで。
それを、そんな文字通り天才の文章を持つ人が、何ヶ月もかけてプロット書いて、一年以上かけて本番の小説にし、さらに半年かけて何十回もの構成しなおしをして、なおも校正をうんざりするほどに繰り返し、完璧という太鼓判つきで出版してたんだから、すごいよね。。もっとすごいのは、完成した、私たちが現在目にする小説が、日記にあった言葉の勢いをまったく損なっていないこと。
この時代に、女性男性をまったく小説の中で意識させず、さらにフェミニズムの匂いさえも漂わせないであっさりと(ぜんぜん書く作業はあっさりしてないんだけどね)書いてみせる。。。もお、ため息しか出ないのだわ。。
ウルフはまだまだ読んでいない作品がいくつかあるので、これを機会に全部ぜひ読もうと思い立ちました。
完璧な文章と完璧な調和、構成を堪能しますわ。。
うん。日記を読んであらためて、私もウルフのほうが読みやすいかもしれない。。<メイ・サートンより
メイ・サートンの本はイメージの世界。あふれ出るイメージを自然と溶け込ませて表現するのがメイ・サートンなら、ウルフはこの世のこの次元のものすべてを頭の中で再構成して自分の枠にして人に見せることができる人。
根っからの詩人と、根っからの小説家の違いなのかなあ。。
どっちも魅力的、どっちも素晴らしい。
忘れてはならない。
私の最近の最大の収穫、トーベ・ヤンソンも、また戻って読むわよ、石の原野。
とりあえず、ウルフの日記を読みきって、彼女の文体を追い出してからでないと他のものを読めそうもない。。
itoshino_virginia
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