二十年ぶりくらいに毎月漫画雑誌を買ってる。
Feel Young。
やまじえびねにつられているんだけど、目当て以外の漫画については、正直毎月よくもこれだけつまんない漫画ばっかり。。と呆れるほど。。と、ファンの方がいたらごめんなさい。
絵がひどいし筋に至っては、OLや主婦の鬱屈をストレートに表現しただけのものが目白押しなんだもん。そんなに単純な人間ばっかじゃない。。。というか、人間そんなに単純なのかあああ??とこぶしを握り締めちゃう。
今月も、やまじ以外はほとんど読まずに放置してたら、ヨルが「ビアンぽいのがあるよ」と教えてくれた。
めずらしい。
だいたいヨルは漫画は読むけど、少女漫画はほとんど読まない。
Feel Youngについては私以上に辛口の感想で、持ったそばから雑誌が解体しそーな勢い。
そのヨルが、「ビアンぽいのがあるよ」とわざわざ教えてくれた。
というわけで、ちょっと期待して読んでみた。
「小池田マヤ」
聴いたことない漫画家。
最近Feel Youngを購読し始めたばかりなので、常連の漫画家も覚えてないからなー
タイトルの「The・分限者」。
分限を辞書でひくと、
(1)身のほど。ぶげん。「―をわきまえる」
(2)財産。また,金持ち。ぶげん。「―者」
(3)公務員に関する法律上の地位・資格。
となる。
この話では田舎で一代を築いた富豪一族をまとめる度量のある者を「分限者」と呼ぶらしい。
話の中では、分限者であった祖母が殺され、その殺人容疑をかけられて故郷へ戻ってきた主人公の女性が主人公。そしてこの主人公がまさに年齢性別不詳の風情のひねくれもの。
設定で美人でなくともそこそこ可愛く描くのが普通の漫画なのに、この主人公は本当に美人じゃない。目の下クマできてんじゃない?って顔で目つきもすこぶる悪い。ヤサグレた態度で空を睨んで歩いてる。女性向け漫画の主人公に不可欠の「清潔感」とは無縁なのよね。。
なのに、強烈に魅力的。
ひゃらひゃらした従姉妹の思春期の思い出えっちに付き合わされたり、一族期待の星のおじさんにヤラレちゃったりと性的には散々な目にあってて、その辺はどうも安易すぎていただけない。いただけないんだけど、ちゃんとそういう話を回すためのエピソードは本人の魅力と切り離されてるのが良い。
ただ祖母の思い出を慕って、一族に伝わる女人禁制の太鼓をたたくためだけに帰郷した主人公の思いの切なさが、荒いペンタッチの画面からざわざわと押し寄せる。
殺人や謎解きやレイプはどうもお手軽すぎて。。。だけど、全部を吸い寄せて引き回してしまう主人公の個性に、久しぶりに衝撃受けてしまった。
どんな作家だろう。。。と検索してみて気づいた。なんと、Feel Youngに毎月ギャグ四コマを連載していた(汗)。
でもこの四コマはまったく理解不能なので記憶から消し去ってた。
そうか。。長篇と四コマって全然別モノなのね。。。と勝手に納得することにしました。。
四コマファンのみなさま、ごめんなさい。。。。
(artbbs 2003/08/12(Tue) 17:28投稿分より転載)
bugensha
最近のコメント