さぼって外食した夜、明日疲れないように、スープを作り置き。鶏の骨つき肉をたっぷりの水と葱の切れ端と鍋に入れてぐらぐらと沸かす。もわもわ浮いてあわ立つ灰汁をすくい、月桂樹の葉をぱきんと割って投入。神経に差し込むようなきつい葉の香りが、山ほど入れたキャベツの柔らかい味で角を落としていく。野菜室で見つけた不恰好なカブも入れよう。夜中の台所、恋人は仕事の合間にバービーボーイズなんて懐かしい歌を聴きながらめちゃめちゃな歌詞で一人カラオケ。猫は恋人の膝と電気座布団とあたしの足元とより効果的な場所を探しながら愛を下さいとデモンストレーション。
このあたしの前で煮えているスープの味が遠いところの少し寒い友人たちに届けばいい。私が少し寒いときに同じように温めてもらっているのと同じように、また温めてもらっているのと同じように、同じように、同じように。本当にはきっと、違うけれど。それでも
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