毎日スーパーで野菜をみている。
もはや枝豆は小さい袋に分けて詰められ、トウモロコシは干からびたような粒の揃わないものばかり。トマトにははなから旬なんてないし、きゅうりもご同様。
都会の夏は過ぎつつあるのだ。
傍にいたと思っていたのは実はあたしの望みだけで、かのヒトはずっと遠くに遠くに居てあたしの躍るのを冷ややかに見て居たと気付く淋しさよ。いったい何時から君はそこに?
枕を叩いても、大声で喚いても、物音は柔らかな布にひたすら飲み込まれてゆき、あたしの期待した大粒の涙はすでに出尽くして井戸は枯れていたのだ。
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