電車の人込みに息を詰まらせながら、繰り返し読んだ。 帯は擦り切れ、今にもはがれ落ちそう。表紙もよれて、みっともない。本に持ち癖がついていて、私の指に軟らかく添う。 なのに今日何十回目で読んだこの気持ちときたら。 何か叫びだしたい。胸の奥に突き立てられた。 ミチルに、久美子に、フランソワに、また新たに出会ってしまった。
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