私のルーツは日本の山の奥のからりと開け放たれた社の傍にあって、そこにいつか帰ってゆくのだろうと、思う。私の死んだ後、骨をどうしてほしいともまったく思わないけれど、私の心があの社で昼間に打ち鳴らされる太鼓の響きに溶けて空に紛れてゆくなら、それもまた良いとさえ、思う。
綿と、絹と、並べたらやっぱり私は綿だろう。
感覚を取り戻したい。幼い頃の、土と水にまみれていたころの感覚を。
今の生活というのは、そんな身近なものへの親しみさえも奪い取るものだ。
それでもやっぱり。
私はコンクリートジャングルから離れられないのだろうか。
雨の中を半日走り続けたせいか、芯の凍えがなかなか消えない。
このままこうして、月曜日を迎える。
雨は止まない。
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